この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
もっと夢を見ていたい
第18章 Ⅱ
ぼんやりと目を開ける。
薄暗くなっていた室内。
背中から聞こえるテレビからは
映画が流れている。
規則正しく聞こえる寝息に混じって
まだ起きてる子達の話し声や
お菓子を食べる音がする。
少し体制をズラす。
『…んんっ!』
『結おはよ』
私に掛けられたブランケットを
直しながら彼は微笑んだ。
私の中に指を挿れたまま。
驚いて彼を見る。
テレビからはキュキュキュっと
タイヤの摩擦音が聞こえた。
時々明るくなって見える彼の表情は
私をイヤらしく見下ろしていた。
その間にも指は私の中を這い回る。
待って…辞めて…気付かれる…!
目で訴えても彼は素知らぬフリで
映画を見始めた。