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もっと夢を見ていたい
第21章 Ⅴ
何が起こったのか誰にもわからない。
彼女は総合病院に救急車で運ばれた。
ここでは処置が出来ないという。
病院のくせに…?
私達は総合病院に向かった。
旦那さんを探すとICUの前に居た。
『レオン…ハヅキちゃんは?』
『…脳内で出血してるって』
え?なんで?
『…詳しい事はまだ分からへん…
兄ちゃん…どうしよう…』
旦那さんは震えながら涙を一筋流した。
『レオン大丈夫やから』
旦那さんの頭を撫で落ち着かせようとする。
危機的状況なんだけど
私は彼の兄としての顔に感心した。
手術で脳内に溜まった血液を抜き
麻酔がまだ切れていない彼女は
ぼんやりと天井を見ていた。