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もっと夢を見ていたい
第28章 XII


『レンお店行っちゃだめ?』

『…なんで?』

『仕事中のレン格好いいから
もっと見てたい』

彼は少し考えニヤリと笑う。

『他の指名がおってもくるか?』

『他の…?』

『お前にもっと俺を見せてやろうか?』

『…うん』

『分かった。歩いてくるか?』

繁華街が目と鼻の先の家。
タクシーなんて要らない。

頷くと彼は私の服をだした。
ボリュームネックのニットワンピ…
普段スカートを履かない私に
無理矢理彼が買ったもの。

『ショートブーツ履いておいで』

彼はそう言って頭を撫でた。

『わかった』

1人でお出かけは2度目だ。
しかも歩いてなんて初めてだ。

何故か私は気持ちが高揚する。
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