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もっと夢を見ていたい
第3章 16 ( 2


『俺は男やし』

よく分からない理屈だ。

『拡張どこまですんの?』

『そんなん決ってるやん。00や』

『大仏みたいに、耳伸びるんちゃう?』

『そしたらまぁ。拝んでくれや』

くだらない会話。

それでも感じる幸せは
私の身体を労わってくれた。

その事実があったから。


ふと彼の左の手の甲に目が行く。
手彫りの黒いハート。

『いつ入れたん?そんなの』

私は眉を顰めながら聞いた。

『昨日やで。結とずっと一緒に
居られますようにって』

『意外に乙女チックやねんな…。』

『結も入れーや』

『えっやだよ痛そう。』

『入れてしまえば痛くないで?』

『えー…』

『お揃いにしよや』
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