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もっと夢を見ていたい
第3章 16 ( 2


夜が明けようとしていた時。

『出来たー!』

彼は達成感でいっぱいの声を出す。

半分寝ていた私は
自分の手首を見て驚いた。

黒いハートには
悪魔と天使の羽根がついている。

ハートを囲むようにLove、Hate

そう書かれていた。

『おぉっ!凄い!彫り師が彫ったみたい!』

『せやろ?
俺も自分のハートもっと格好良くする。』

彼は満足そうに私を見た。

私と目が合う。

『…声出すなよ。』

そう言って身体に指を這わせる。

『……はぁっ』

『…触ってや』

手を彼の股間に誘導される。

『いつの間にこんなおっきくしてたん?』

驚きながら聞いた。

『墨入れてる時お前が必死になって
我慢してる顔見てヤバかってん。』

どうやらSらしい。
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