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もっと夢を見ていたい
第5章 17 ( 2


それからはホントにいつも通りに戻った。


きっと彼も喪失感から
目を背けたかったんだろう。

都合良く解釈する。

その方が
彼と居る時間が苦しくなかったから



ある日お風呂上がり
私は鏡の前に座った。

髪をまとめ頭のてっぺんで留める。

『…?なんするん?』

『ピアス開けんねん』

『は?増やすん?』

『うん。』

そう言って私は安全ピンを突き刺した。

左の耳たぶにぶら下がる
2つの安全ピン。

女の子は右は偶数
左は奇数が良いと聞いたから
これで左3右2
元は左は1つだけだったので
2個増やして数を合わせた。

リスカも中学生の時してたけど
サトシが入れてくれた入れ墨を見て
安心出来たからいつの間にか
やらなくなっていた。
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