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もっと夢を見ていたい
第6章 18


『…彼氏いてんの?』

『……うん。』

『まぁこんだけ可愛ければおるわな』

『そんなことないけど…』

『彼氏の事好き?』

『…うん』

『あ〜残念。奪おうと思ったのに』

彼は笑った。

『でもさぁ』

そう言うと真剣な眼差しを私に向けた。

『愛人ならかまへんやろ?』

…愛人?
社長とかが囲うあれ?

『愛人て…?』

『月30あげるから定期的に俺と会ってよ』

30!?

バイトの私には届かない金額。
驚いていると彼は財布からお金を出した。

『取り敢えず今月分ね』

差し出された30人の諭吉
思わず受け取ってしまった。
彼を見ると

『契約成立ね』

そう言って笑った。
私は初めて春を売り、契約を結んだ。
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