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ハプニングは突然に【完】
第2章 橋のたもとに導かれて
「ずっと君に触れたいと思っていたんだけど、まずは声をかけて連絡先を交換するところから始めなきゃダメだったよね。あのときは、本当にごめん。」



と、頭を下げてしっかりと謝罪してきた。



「あの雨の日は、特別君が可愛くてね。たまたま後ろになったら、少し濡れた髪の毛や匂い、君の色気に負けて…。」と申し訳なさそうに言った。



「だからって、あの場所であんなこと…。」


と、恥ずかしくて照れていると



「君の恥ずかしくて赤くなる顔が可愛くて、イタズラしちゃったんだ。」


「そんな…でも、ダメですあんなことしたら!」


「君も、僕に好意を持っていることが分かっているからしたものの、犯罪だよね。」

え!?バレてたの?


と、驚いていると


「あんなに分かりやすくハートをつけた目を毎日向けられていたら、嫌でもわかるよ?」
と、笑われた。



恥ずかし…!



「こんな始まりかた、誰にも話せないけど、君を好きなのは本当にだし、君以外にあんなこと絶対にしないって言いきれるんだ。」


「爽やかさん…。」


「ふふ、君、僕のこと爽やかさんってよんでたの?」


「ち、違います!」って言ったけど、バレバレだ。


「お付き合いしてほしいんだ。ちょっと変わってるこんな僕だけど…。名前は新堂です。新堂道隆と言います。28才で◯◯商事の営業をしています。」



と、真剣な顔でこちらを見てきた。


しんどう、みちたかさんって言うのか



「花野、百合です。25才です。」と、私が言うと


「百合の花か、ピッタリだ。」と、新堂さんは笑った。



「よろしく、お願いします。」と、私が頭を下げると



「ありがとう!」と、抱き締めてまたキスをしてきた。



大胆すぎるよ~!
と、驚いていると


「ちょっとだけ。」


「え?」


「ちょっとだけ、胸、舐めたい…。」と言ってきた。



「ここでですか!?」
しかも、今ちょっと前に付き合い始めた彼女に向かって!?


びっくりしたけど、新堂さんのうるうるした仔犬のような瞳が私の理性を壊す。


大型犬みたいなのに、チワワのような瞳で頼んでくる。


やっぱりこの人変態なんだ!



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