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悦楽にて成仏して頂きます
第16章 それぞれの思い
「んっ……」
思い出すのは、昨夜の響揮の体温。
堪らなくなって、部屋着の上だけを脱いだ。
「はぁっ……」
ブラを外し、自分で乳房を揉む。
響揮は琴音のものでも、内緒での想像なら許されるだろう。
許して欲しい。
両手の指で乳首をグリグリとしながら、響揮の事を想像した。
儀式とは言え、私は1度響揮に抱かれている。それが嫌じゃなかったのは、既に彼が好きだったから。
「あっ、んんっ」
響揮の指だと思うと、余計に気持ち悦く感じる。
隣の部屋では今、琴音を抱いているのかもしれない。それを想像しながら、私は全裸になった。
「あんっ」
片手で秘蕾に触れると、もう濡れている。その密を使ってクリトリスを擦りながら、乳首への刺激も続けた。
「んっ、はぁっ」
熱の無い霊でもいいから、私をめちゃくちゃにして欲しい。響揮の温もりを想像するから。
秘蕾に指を2本挿れたが、刺激が足りない。
「はんっ、んんっ」
気持は悦いが、もっと太い物に奥まで刺激されたかった。乳首だって、痛いほどにしゃぶって欲しい。
思い出し、私はバイブを取り出す。
もうビショビショの秘蕾に、すぐに挿入した。
「あぁっ、はぁっ」
脚を開き、自分で抜き挿しを繰り返す。
グチュグチュという音が、私を煽ってくれる。
オナニーなど、何年振りだろう。まだセックスを知らない頃は、乳首とクリトリスだけ弄っていた。でも挿入の悦さを知ってしまうと、それだけでは済まない。
「あんっ、あぁっ」
バイブのスイッチを入れた。
中で動く温もりの無い物体に、翻弄されていく。
霊がやっていたように、太ももに固定する。自由になった両手で、乳首を刺激した。
「あぁんっ、はんっ」
響揮に抱かれていた時を、思い出しながら。
あれは儀式で、私と彼の最初で最後のセックス。
「ヤぁっ、はぁっ、んんっ」
中を擦られるのが気持ち悦くて、シーツを掴んだ。
「あっ、はぁんっ、んんっ、イクぅっ! はぁ……」
真っ白になった頭が戻った後、何とかバイブのスイッチを切った。このままだと霊に使われた時のように、意識を失ってしまう。
バスローブを着てから廊下を覗いたが、誰の気配もない。
私は急いで浴室へ行った。