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第2章 　祈祷師

　鍵を掛けてから、窓際にある机に着いた。カーテンで見えないが、窓の外には男性の霊。
　恐怖は無くても、妙な感じは否(いな)めない。
　霊の気配を感じ取ってしまう私には、尚更だ。
　ヒマだとしても、響輝の言った通り1日2体とはしたくない。特にさっきは暴走して、精神的にも疲れている。
　霊には悪いが、今一番大事なのはレポートの方。霊は数日くらい待ってくれるが、教授はそうはいかない。
「明後日は土曜で休みだから、明日の夜まで待っててね。霊さん」
　私は窓に向かってそう言ってから、レポートの仕上げに集中した。