この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
悦楽にて成仏して頂きます
第1章  特殊能力


 私の所に現れた霊。彼は、セックスに未練があるせい。
 正直、助ける義理は無い。知り合いでもないし。でも私の存在を知られたからには、毎日どこにでも付きまとわれる。それだけは勘弁して欲しかった。
 それに浮遊霊か地縛霊になってしまうのは、やはり可哀そうだと思う。
 明日はバイトだし、今晩中に仕上げなければいけないレポートがある。
 可哀そうでも、集中するには邪魔な存在。彼自身の為にも、早めに成仏して欲しかった。
「私は、楓」
「僕は……。覚えて、ません……。去年、大学を卒業したのは、何となく……」
 彼はさっき「3ヶ月くらい前事故に遭った」と言ったが、記憶が薄れていくから亡くなったのはもう少し前。大学を卒業したのも、いつの記憶か解らない。
 亡くなってから3年以内に成仏させないと、浮遊霊か地縛霊になってしまう。
 それを助けるのが私の役目だと、祈祷師に言われた。
「ねぇ、早く脱いで?」
「えっ……?」
 私の言葉に、彼が戸惑っている。
 祈祷師に会ってから、私の特殊能力は少し変わってしまった。以前は見えるだけだったのに。
 セックスに何かしら未練を持った霊が、それを晴らしたいと強く願って私に助け求めて来る。
 祈祷師には、その特殊能力をきちんと活用するようにも言われた。
「セックスが、したいんでしょう?」
 私は20歳だし、彼も大学を卒業している年齢。霊に倫理観を解いても仕方ないが、お互いに年齢はセーフ。
「私、シャワー浴びてくるから」
 それだけ言って、脱衣所へ行く。
 相手が霊とは言え、シャワーくらい浴びたい。霊の体は新陳代謝をせず汚れないから、そのままで大丈夫。
 髪は長くて乾かすのに時間がかかるから体だけ洗い、バスタオルを巻いて部屋へ戻った。
「まだ脱いでないの?」
 彼は、その場に突っ立ったまま。
「大丈夫。私が、ちゃんと教えてあげるから」
「は、はいっ。よろしく、お願いします……」
 彼の白装束を優しく脱がせた。下は裸だから早い。


/139ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ