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悦楽にて成仏して頂きます
第1章 特殊能力
「あっ、あんっ」
一度乳首をしゃぶった彼が、驚いたように離れる。
「えっと……」
「気持ち、悦いの……。もっと、続けて……」
そこからの彼は人が、いや、霊が変わったよう。
両方の乳房を揉みながら、交互に乳首を舐めたりしゃぶったり。
「はぁっ、んんっ」
彼が本当にこうしたかった女性の事は、彼自身も記憶が薄れているはず。実在していたのか、私にも解らないが。
今、彼がしたいのはセックス。
代わりになるのは嫌じゃないが、いつも相手に悪いような気はする。
そんな風に考えていられたのは、途中まで。
「あっ、はんっ」
口内に乳首を含まれ、舌で転がされる。その気持ち悦さに、酔ってしまった。でも今回は、彼を童貞から卒業させるのが私の役目。
「ねぇっ、こっちも、触って、みてっ……」
彼の右手を、私の下半身へ持って行く。
膝を立てた脚を開き、指先で秘蕾を触らせた。
濡れているのは自分でも解っていたが、触れられた瞬間にクチュと聞こえると恥ずかしい。
「気持ち、悦いから、濡れてるの。解る……?」
「は、はい。ビチョビチョに、なってる……」
言葉にされると、益々恥ずかしくなってしまう。
「でも、その前に……」
童貞だからといって、ただ挿入して射精すればいいというものではない。
私を見つけたのは、セックスをしたかったから。恋人か好きな人がいたのかもしれない。
可哀そうでも、亡くなってしまった彼は、その彼女に会う事さえ叶わない。
彼を満足させて、きちんと成仏させてあげたい。そうでなければ、セックスする意味がなくなってしまう。
「壁に寄り掛かって?」
「こう、ですか?」
性器は、すっかり勃ち上がっている。
彼の脚の間に入ると、性器を持って口に咥えた。
「うっ……」
乳房に触るのが初めてなら、フェラをされるのも初めてだろう。
喉の方まで使い、激しく抜き挿しする。舌ではカリを刺激したり、裏筋を辿ったり。
「楓っ、さんっ……」
今は覚えている私の名前も、成仏すれば忘れてしまう。
現世で好きな女性とセックスしたと、記憶がすり替わるらしい。それも、祈祷師から聞いた。