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悦楽にて成仏して頂きます
第1章 特殊能力
私は付きまとわれたら困る。彼は成仏出来ず、行き場が無い。お互いの利害が一致するのなら、それも悪くないはず。
霊が見えるのを誰にも言えない私としても、救われる気がする。
「んんっ……。はぁっ……」
口と鼻で呼吸しながら、性器をしゃぶり続けた。彼は溜息を漏らしているが、そう長くは続かない。
「楓っ、さんっ、僕っ、くぅっ。はあっ……」
口の中に熱い物が迸(ほとばし)った瞬間、すぐに消えていく。
彼はもう、現世に何も残せない。現世の者では無いから。そのせいで、精液は出した瞬間に消えてしまう。
「楓さんっ!」
彼はいきなり私を押し倒して、脚を広げる。
「あんっ」
急に秘蕾を舐められ、背中を反った。
「んんっ、あっ」
ゆっくりと舌で辿って行きヒダの奥まで舐められ、私は体を捩る。
「イ、ヤぁっ、あぁっ」
クリトリスをしゃぶられ、首を振った。
もう、私の反応は解ったらしい。体が小刻みに震えるのは、気持ち悦いから。イヤと言っても抵抗しなければ、本心で無いくらい、経験がなくても解るだろう。
「はぁっ、んんっ」
気持ち悦いが、焦れったい。そんな風に思うのは、私も本当に感じている証拠。
彼はクリトリスをしゃぶり続ける。初めてで、タイミングが解らないのかもしれない。
「んっ、ねぇっ、挿れ、てぇっ」
大胆で恥ずかしい台詞でも、経験の無い彼を私がリードするしかなかった。
彼はクリトリスから離れると、ゆっくりと指で入口を探る。
「ここ、ですよね……」
クチュっと音がして、指先が挿いる。それで彼も解ったようだ。
彼は性器の先を入口に当てると、恐る恐る挿入してきた。
「あぁんっ」
「うっ……」
戸惑うように、性器が挿いってくる。
彼はこの世に何も残せないから、コンドームもいらない。元彼達とのセックスには使っていたが、生だと熱が直に伝わってくるよう。
「あっ、あんっ」
深くまで挿れたところで、彼が動きを止める。
「んんっ、はぁっ」
私は動いて欲しくて、軽く腰を揺らした。
「楓っ……。さんっ……」
彼にとっては、初めてのセックス。
出来るだけ自由にさせてあげたいとは思うが、私も感じていた。