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Maria
第2章 希望の祈り
急な方向指示に慌ててハンドルを切る。
見えたのは立派な一軒家。
自宅から少し離れた場所に車を停め
彼女の後をついていく。
ガレージの中に頭から突っ込まれた車。
前に回り観察すると真っ赤なシボレーの
ベル・エアー。可愛いらしい顔の車は
バンパー部分に凹みが出来ていた。
『…直せますか?』
『大丈夫ですよ!
このくらいならすぐ直せます。』
見たところそこまで酷い訳では無い。
塗装も剥げてはいないし
少し力技にはなるけど裏からハンマーで
叩いて均せば問題はない。
俺の言葉に安心したのか
彼女は笑顔をみせ
『お願いします』
と言いながら一礼した。
俺は早速ジャッキで車を持ち上げ
潜り込んで修理を始めた。