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scramble
第11章 栞
知るわけないわ。教えて!
分かったわ。それじゃあ今夜また来るから。
あなたの部屋に案内しながら施設を説明するわね。

この施設がどういう事なのか、はっきり言って私もよくは分からない。
ただ言えることは国が絡んでいるのは間違いない。
戦時中戦後の日本に影から支配して、あらゆる財を民から奪い自分の財を膨らませていった人物がいた。
それがこの国のオーナー。
オーナー?国の?
そう。
〝あなたの人生、3億で売却されたのよ〟
人生バンクってご存知?
人生バンク?何ですか?それ
人の人生は100歳と言われているこの世の中…
あにたが今、25歳だとしたら残りの人生75年ぶんを買われたのよ。
正確に言えば飼われた。
いったい誰に?
さぁ…わたしはそこまでは分からないし、踏み込めない。
わたし自身、なぜここにいるのか分からない。
もうわたしたちは、この国では存在しない人間。
見知らぬ誰かのために働いていくしかない。
たとえ、外の世界に出れたところで行く場所も
帰る場所もない。
ここで、どう生きていくのか考えるしかない。
やれる事はここでどうやって上へ這い上がっていくか…
まずはそれを考えることね。
…ここから出れたという人は?
わたしは聞いた事がない。
わたしもようやくワンランク上に上がれたところだったのに。
ヘマしてしまったわ。
…わたしのせい?
いえ、わたし自身の問題よ。
栞さん…初めてあなたを見たときにあなたが妹にあまりに似ていて。
何も出来なかった。
…トップの人と会ったことはあるんですか?
わたしは無いわね。
噂ではまだ年端もいかない若い女性らしいわよ。
そんな女性がこの国のオーナーなの?
いえ、違うわ。
その女性はこの施設を任されている人物。
なんでも、その人は帰国子女でマレーシアやドバイなどにも別荘を持つ。
そういう経緯から裏でのつながりがとても強い人らしい。
…とまでしかわたしには聞かされてない。
いったいどんな人脈でどんなことをしたら若くしてそこまで登れる?
悪いことは言わない。
あまり詮索しないことね。
ここでは言われたことだけ熟せばいい。
そうすれば、何不自由なく暮らしていける。
何不自由なく?暮らしていける?
ふざけないで!
この国の憲法はわたしでも知ってる。
日本国憲法には国民主権、基本的人権の尊重、平和主義の三つの原則があるはずよ。
それを無視してるわ。
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