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スパイス
第16章 天然ひまわり
「でも夏帆さんタイプは掴みどころなくて案外退屈しないかもな」
「それって私が分かりやすいって事?」
「和香奈は分かりやすいだろ。多分俺の過去恋愛話したらかなり嫉妬するだろうし、いろいろ考え込むだろ?」
「まあね。聞きたいけど聞いたら面白くないし、色々詮索してドツボにハマって自信なくなる」
「夏帆さんを見ていると、そういう気持ちを捨てちゃった人みたいに感じる」
「捨てる?」
「一度離婚していたら色々あんじゃね?
親父の事は好きなんだろうけど、ヤキモチ妬かないし、あんまり物事に深く依存しないっうか、トンチンカンな発想も多々あるらしいけど、それが自然体っていうか…。
親父を翻弄するとこは見ていて面白いかな」
「本当に掴みどころないんだね」
「そんな夏帆さんに育てられた星空もまた面白いけどな」
「星空ちゃん?」
「『歩兄ちゃん、サンタさんにお願いしてきて欲しいの。
星空はサンタさんの大きなブーツに入ったお菓子と子供のシャンパンが欲しいです』って。
それは遠回しに俺にプレゼントしろっていう強かな知恵が言わせるんだろ?
感心したっていうか…」
「歩サンタはプレゼントしたのかな?」
「当時学生だった俺のお財布にも優しいお願いだった」
「可愛いな〜星空ちゃん」
「可愛いよ。そういうとこ」