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永遠の愛を奪って
第10章 深まる愛と過去
私も同じ思いだ。祐ともっと早く出会っていたら土嶋さんがいて嫉妬することも少しは和らいでいたかもしれない。
「そういえば祐の同期って何人いるの?」
「小春の方にはいないから知らないやつが多いよな。……ちょっと待って」
達したばかりでまだ体が重たそうだけど、祐はベッドサイドに置いてある小さな棚を開けて手探りで何かを取り出した。
「はい、入社した時の同期の集合写真」
「わっ、若いっ……!十人もいたの!?」
高校卒業後に入社したからそこに写っている祐は今よりも子供っぽく見えた。
かっこいいのは変わらないけど、若さゆえの可愛さも含まれている。
社会人になりたての頃の祐を見れてニヤニヤしてしまうけど、その隣にいた人を見て複雑な気持ちになった。
「この人は営業課で、こっちの坊主は今業務課。ひとつに髪縛ってる子は退社して、それでこれがオレで、……葉月は分かるよな」