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永遠の愛を奪って
第10章 深まる愛と過去
しかも土嶋さんは写真に写っている中で一番可愛い。
祐と並んでいるとお似合いのカップルのようにも思えた。
「また暗い顔してる。葉月のことは気にしなくていいから」
見せてくれていた写真を置いた祐は私のことを抱きしめてくれた。
まだヌルヌルしていて笑えてくるところなのに、知らない過去に嫉妬してしまうせいでモヤモヤした気持ちが湧いてくる。
「そうだ……!もう葉月のことは小春に話さないから。その方がいいよな。だから安心して……」
こくんと頷いたものの、本音を言うと呼び捨てで呼ぶのをやめて欲しいくらいだ。
彼女だからと言ってここまで束縛できるわけではないし、過去は変えられないから仕方がないんだけど……。
自信を持たないと祐に愛想尽かされてしまうかもしれないのに情けない女だ。
やっと、私のことを愛してくれていると知ったのに……。