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永遠の愛を奪って
第19章 溺愛とさよならの決心



この日も祐は晩御飯の時間になる前に帰ってきた。


傘も持たずに出て行ったからか、降ってきた雪のせいでまた髪の毛が濡れている。


体が冷えているのにも関わらず、いい顔つきをして帰ってきたのだから相当楽しかったんだろう。


今日は降雪量が多くて交通網もマヒし始めているというのにわざわざ会いに来てくれるんだから、それほど祐のことを大切に思っている友達なんだと思えた。



昨日と同様、今日も私が晩御飯を作った。


お婆ちゃんに教えてもらって作った味噌かんぷらを喜んで食べてくれて、ごはんを三杯もおかわりをする祐。


転勤するまでの残り数日間も毎日手作り料理を振る舞うつもりだ。


もちろん、晩御飯だけでなくお弁当作りにもチャレンジしてみる。


二段弁当の上には卵焼き、ウインナー、マカロニサラダ、きんぴらごぼう。

下の段にはわかめご飯を詰めた。


定番なおかずが多いけど我ながら上手くできたと思う。


少しばかり自信があるそのお弁当を家を出る前に祐に手渡した。


「はい。今日のお弁当は私が作ったんだよ」



「サンキュー。小春の手作り弁当を食べられるなんて結婚してるみたいだな」


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