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ベストパートナー
第3章 ヒトミ
 俺はメールを見る。
 相手は……ヒトミ! こいつかあ。
 コイツは有名なキャッシュバックを集める女である。
 そんな女をキャッシュバッカーと呼ぶのだが、まさにその代名詞である。

 いくら誘っても、はぶらかされ断ってしまう。
 押しても引いても、誤魔化され最後はイラッして無視リスト入りになる。
 サイトを始めた頃、はじめてのフレンドがコイツだった。
 何度か御飯に誘っても、疾しいことはしないし何人かで遊びに行こうと誘っても……


「恥ずかしいから」
「忙しいから」

 そればっかり、LINEを聞いたら……。

「それをしなくてもわかり合えます!」

 なんて説教される始末。
 俺は呆れながら、無視リスト入りにいつしようか? 迷っていた。そんな女だけど、バカだな俺。
 ズルズルと今まで、何もしなかった。
 それどころか、適切に返信している。
 
 
 やれやれ、仕方ないな! そんなこんなで、今も開いた。


「テルさん、聞いてよー! 私の今日、〇〇町にある市民体育館にいるんだけど、そこでムカつくオヤジが私の邪魔ばっかりするのよ! もう殺してやろうかと思うわ全く! 少々格好いいからって、む・か・つ・く! テルさん慰めてよぉ」


 ……俺は固まった。
 何故なら〇〇町の市民体育館は、今、俺がいる。
 これは……まさか!


 俺は体育館を探し回る。
 色々探しどこにいるのかを!
 外は大降りの雨、まだ出てはいない。
 それを念じながら、一つ一つを探す。


 ……ん?


 俺は玄関近くの廊下で、スマホを手にした女を発見した。そついは、トラックコースで何回もメンチ切りながら走っていたアイツだ。




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