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わがままな氷上の貴公子
第2章 プライド
オレの部屋のドアを開けると、入ってきた潤が室内を見回していていた。
「うわあ……」
「何だよ?」
「広いねえ。テレビも大きいし。ベッド、寮の倍以上あるよお。天上も高いから、頭ぶつけなくていいねえ」
元々は、畳を珍しがる外国人ゲストように造った20畳の和室。外国人の体格に合わせて洋室にリノベーションしたが、今はオレの部屋として使っている。だから、風呂やソファーセットもそのまま。
今のゲストルームは、元々使っていなかった二階の一室。
「座れよ……」
ベッドに腰掛けて言うと、潤が不思議そうに隣へ座った。
「お前さあ。ソノ気で来たんじゃないの?」
髪をかき上げながら、上目遣いで見る。
「えっ?」
とぼけてるのか? 演技には見えないけど。
きっかけを作ってやってるんだから、後は自分で何とかしろよ。
「オレが好きなんだろ?」
「好き、だけど……?」
潤は固まったまま。
オレは自分のシャツのボタンを一つ外して、潤を見つめた。
「悠、ちゃん……?」
どこまでとぼけるつもりなんだ?
それとも、このオレを焦らそうって魂胆か?
イライラしてるこんな時に、まどろっこしい手順はいらないよな?
「脱げよ……」
「え……」
触っても来ない潤のジーンズのボタンとジッパーを外し、中のモノを握った。