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光を求めて
第1章 昼の顔と夜の顔
知らない男と一夜を共にする私と違って、平日の私は冴えないOLでつまらない人間だ。
制服と言うものはないのに、いつも白のブラウスと黒のスカートを定番とし、肩まで伸びている黒髪をひとつに束ね、黒縁メガネで素顔を隠し誰とも深く関わらず地味に過ごしている。
それが昼間の私。
色をなくした私にはそれが一番似合っている。
地味な私は、無駄話もせずに黙々と仕事をこなす。
だから取っ付きにくいと思われ誰も話しかけてはこない。
この会社で目立ちたくない私にはそれがちょうど良かった。
だけど、今日は違った。
12時になり、お弁当を食べようと机の上を片付けていると同僚の峰岸さんが声をかけてくれた。
「東間(とうま)さん。最近できたオムライスの美味しいお店があるんです。一緒に行きません?」
珍しいこともあるなと思いながら、お弁当を持ってきていることを告げた。
「ほらねっ。東間さって誘っても来ないんだから誘うだけ無駄よ。時間もないんだし、さっさと行こう!」
嫌味を聞こえるように言ったもうひとりの同僚の上野さんは、峰岸さんの背中を押して出て行った。
制服と言うものはないのに、いつも白のブラウスと黒のスカートを定番とし、肩まで伸びている黒髪をひとつに束ね、黒縁メガネで素顔を隠し誰とも深く関わらず地味に過ごしている。
それが昼間の私。
色をなくした私にはそれが一番似合っている。
地味な私は、無駄話もせずに黙々と仕事をこなす。
だから取っ付きにくいと思われ誰も話しかけてはこない。
この会社で目立ちたくない私にはそれがちょうど良かった。
だけど、今日は違った。
12時になり、お弁当を食べようと机の上を片付けていると同僚の峰岸さんが声をかけてくれた。
「東間(とうま)さん。最近できたオムライスの美味しいお店があるんです。一緒に行きません?」
珍しいこともあるなと思いながら、お弁当を持ってきていることを告げた。
「ほらねっ。東間さって誘っても来ないんだから誘うだけ無駄よ。時間もないんだし、さっさと行こう!」
嫌味を聞こえるように言ったもうひとりの同僚の上野さんは、峰岸さんの背中を押して出て行った。