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光を求めて
第5章 初恋
リビングで待っていると、兄と雅也さんが降りて来て楽しい時間が始まった。
この時間が一番大好きで、幸せな時間だった。
「彩羽ちゃんは勉強はどう?受験がないと言っても高校は成績順だったよね」
私の通っている学校は幼稚舎から大学までの一貫校。
「う~ん、英語がイマイチかな」
余り英語が得意ではない私は苦笑い。
「そうね。彩羽は英語が苦手なのよね。それで雅也さんにお願いが――」
母が話していると、部屋の扉が開いて父が入ってきた。
その瞬間、和やかだった時間は終わり緊張した空気が纏わりつく。
「あらっ、いつもより早いお帰りですね。どうかされたんですか?」
「出先からそのまま帰ってきたんだ。たまには家族で夕飯もいいだろうと思ってな」
「そうなんですね。家族みんなで食事も久しぶりでうれしいわ」
母は父から上着と鞄を受け取りながら、本当にうれしそうに言葉を交わす。
私たちにとって怖いイメージのある父を前にしても、天真爛漫な母の態度は変わらない。
それどころか、一緒に夕食を食べられるのがうれしいのか花がつ咲くように笑った。
この時間が一番大好きで、幸せな時間だった。
「彩羽ちゃんは勉強はどう?受験がないと言っても高校は成績順だったよね」
私の通っている学校は幼稚舎から大学までの一貫校。
「う~ん、英語がイマイチかな」
余り英語が得意ではない私は苦笑い。
「そうね。彩羽は英語が苦手なのよね。それで雅也さんにお願いが――」
母が話していると、部屋の扉が開いて父が入ってきた。
その瞬間、和やかだった時間は終わり緊張した空気が纏わりつく。
「あらっ、いつもより早いお帰りですね。どうかされたんですか?」
「出先からそのまま帰ってきたんだ。たまには家族で夕飯もいいだろうと思ってな」
「そうなんですね。家族みんなで食事も久しぶりでうれしいわ」
母は父から上着と鞄を受け取りながら、本当にうれしそうに言葉を交わす。
私たちにとって怖いイメージのある父を前にしても、天真爛漫な母の態度は変わらない。
それどころか、一緒に夕食を食べられるのがうれしいのか花がつ咲くように笑った。