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光を求めて
第5章 初恋

「彩羽ちゃん……好きだ」

その言葉は私の心を鷲掴みにする。
初めての告白にドキドキしながら答えは決まっている。
迷うことなんてない。

「私も、私も好きです」

真っ直ぐに雅也さんの瞳をみつめて告げると、一瞬驚くように目を大きく見開き、次の瞬間には顔をクシャクシャにしていた。

「よかった」

何度も何度もよかったと呟き、いつもは大人だと思っていたのに子供の様に安堵する姿を見て益々好きになった。

「じゃあ、つきあってくれるかな?」

「うん……うれしい」

雅也さんの言葉が嬉しくて正直に言葉にすると、今度は優しく微笑んでくれた。
そして、見つめ合ったまま――初めてのキスをした。
触れるだけのキスなのに、心臓が壊れるんじゃないかと思うほどドキドキしていた。
雅也さんは私の家庭教師ということもあり、両親には秘密にすることに決めた。
成績が落ちることもないから両親は何も言わない。
何も言われないように頑張ることもふたりで決めた――


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