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光を求めて
第5章 初恋

怪我や痛いところがないか心配で聞けば大丈夫だよと言ってくれた。
それでも気になり、雅也から離れて身体のあちこちをみたけど目に見える傷はなかった。
「本当に大丈夫だから。合気道を習ってるからね。あのくらいは問題ないよ」
「合気道?!」
意外な言葉に驚くと、雅也はやっと笑ってくれた。
「そうだよ。小さいころから習ってるよ。自分の身は自分で守れっていうのが父さんの口癖だからね。朝陽も習ってるはずだけど、彩羽は知らない?」
雅也の言葉に首を横に振った。
雅也が習っていたのも初耳だけど、兄が習っていたのも初耳だった。
「僕より朝陽の方が本格的だよ。将来名城家の跡を継ぐから当然なんだけどね」
お互いにそれなりの家柄だから仕方がないと雅也は言う。
誘拐などなければ一番いい事だけど、あり得る話だから幼いころから自分を守れる術を叩きこまれているのだと教えてくれた。
「でも、私は習ってないよ」
「彩羽は女の子だからね。だから合気道の代わりに運転手をつけてるんだと思うよ。外に出かける時も僕や他の誰かが一緒でしょ?」
雅也の言葉に思い返してみれば一人で外に出たことはない。
友達と遊ぶにしても生島さんが送り迎えをしてくれている。
それでも気になり、雅也から離れて身体のあちこちをみたけど目に見える傷はなかった。
「本当に大丈夫だから。合気道を習ってるからね。あのくらいは問題ないよ」
「合気道?!」
意外な言葉に驚くと、雅也はやっと笑ってくれた。
「そうだよ。小さいころから習ってるよ。自分の身は自分で守れっていうのが父さんの口癖だからね。朝陽も習ってるはずだけど、彩羽は知らない?」
雅也の言葉に首を横に振った。
雅也が習っていたのも初耳だけど、兄が習っていたのも初耳だった。
「僕より朝陽の方が本格的だよ。将来名城家の跡を継ぐから当然なんだけどね」
お互いにそれなりの家柄だから仕方がないと雅也は言う。
誘拐などなければ一番いい事だけど、あり得る話だから幼いころから自分を守れる術を叩きこまれているのだと教えてくれた。
「でも、私は習ってないよ」
「彩羽は女の子だからね。だから合気道の代わりに運転手をつけてるんだと思うよ。外に出かける時も僕や他の誰かが一緒でしょ?」
雅也の言葉に思い返してみれば一人で外に出たことはない。
友達と遊ぶにしても生島さんが送り迎えをしてくれている。

