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光を求めて
第5章 初恋

「おじ様はちゃんと彩羽の事も考えてくれているよ。ただ男と女の違いだけ、だから安心しなくていいよ。ちゃんと彩羽も愛されているからね」
雅也は私の欲しい言葉を並べてくれた。
父に嫌われていると常々思っている私は、それだけで父に愛されていると錯覚してしまう。
だけどそれでいいと思う。
錯覚でもなんでも、父に愛されていると思えることがうれしかった。
「とりあえず、今度からは外でキスをするのはよそうね。その代わり、家ではいっぱいエッチな事しよう」
外で出来ないのは悲しいけど、また同じような目にあいたくないからそうするしかない。
それでも家にいる時はいつものように、それ以上にキスをしたりお互いの身体を愛しあった。
それからも変わらない関係が続き、Aクラスが決まってもこれからの為にと理由を付けて家庭教師は続いた。
だけど、春休み前頃から雅也が家に来る回数が減った。
授業がなくて暇な私と違って大学生の雅也は色々と忙しいようで、時間がうまくとれないとLINEでぼやくことも多かった。
会いたいけどわがままは言えない。
そんなお子様だと思われたくなくて寂しいのを我慢する。
我慢した分、久しぶりに会えると思いっきり甘えた――

