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光を求めて
第6章 初体験
「お前は名城家の人間だという自覚がなさすぎる!!今のままじゃ恥ずかしくて表に出すわけにはいかん!これからは勉強だけではなく名城家の人間として厳しく躾けていくからな」
頭ごなしに怒られ涙が流れそうになる。
それを堪えるために唇を噛み締めて我慢するしかない。
言いたい事を言えば気が済んで何も言わなくなるから、ほんの一時の辛抱。
「彩羽ちゃんも高校生かぁ~懐かしいなぁ。――そう言えば、あいつとは連絡取ってるのか?」
まだまだ続くと思っていた父の説教を止めたのはおじ様だった。
顔を上げておじ様を見れば、父に分からないようにウィンクをしてくれた。
「いや……連絡は取ってはいない。今更だろう?」
「それはそうだが……」
「何かあったら連絡してくるだろう。わざわざ私の方からは連絡をする気はない」
父は不機嫌なままおじ様と私の知らない会話を始めた。
少し話を聞いていても何を話しているのか分からず、雅也の隣に移動して耳打ちする。