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光を求めて
第6章 初体験
女は勝ち誇ったように告げると、私の横を擦りぬけて出て行った。
残されたのは私と雅也だけ。

「どういうこと?」

口を開いて出てきたのはそんな言葉。
どういうこと?なんて聞かなくてもわかるのに、今の私にはそれしか聞けなかった。
何も答えない雅也に近づくと、雅也の身体がビクッと反応した。

「ねぇ、あの女は誰?どうして私以外の女とSEXするの?」

問い詰めても雅也は何も話さない。
ただ下を向いたままで視線さえ合わせてくれない。

「ごめんっ……彩羽、ごめん」

どのくらい沈黙が続いたのか、雅也の口か出た言葉は謝罪の言葉だった。
何がごめんなんだろう。
何に対してごめんなんだろう。

「何がごめんなの?」

「ごめん……本当にごめん」

何度も何度もごめんというだけで他の言葉を言ってはくれない。
この状況を説明してほしくても、雅也は何ひとつ説明してくれなかった。

「説明してよっ!私の事好きだって、結婚したいって言ってくれたよね。なのになんでっ!!ちゃん――」

「はっきりと言ってあげないと彼女がかわいそうよ」

何も話さない雅也の代わりに戻ってきた女が口をはさんできた。
睨む私に、女は雅也の横に座って雅也の手を握りしめて寄り添う。


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