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光を求めて
第6章 初体験
「とりあえず、帰りたくないのなら泊る場所探そうか?未成年ひとりでホテルに泊めるわけにもいかないから、おじさんも一緒でかまわないかな?」
おじさんの言葉に顔をあげると、にっこりと微笑まれた。
「探してくれるの?私、お金持ってない」
「そんな事は気にしなくていいよ。おじさんも泊る場所を探してたんだよ。このあたりのホテルは満室でね。空いてる場所もあるんだけどひとりではちょっとね。だからキミがよければおじさんも助かるんだよ」
だから一緒に泊まってよと言われて頷いた。
おじさんはうれしそうに私の手を引いて歩き出した。
酔っ払いの人がぶつかってこようとすると、肩を抱かれて引き寄せられた。
「この辺りは酔っ払いが多いから気を付けて。おじさんの近くにいればぶつかることはないよ」
その気遣いさえうれしく感じ、何も知らない私は簡単におじさんを信用した。
少し歩くときらびやかな豪華なホテルに着き、驚く私をみておじさんは笑った。
「おじさんひとりでは入りにくいと思わないかい?」
「うん、ひとりは恥ずかしいね」
少しメルヘンちっくなホテルは、男のおじさんには入りづらく、一緒に入って欲しいという気持ちが分かった。