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光を求めて
第7章 忌まわしい過去
色々と考えていると、髪の毛から雫を落としながらゲンさんが戻ってきた。
ワシャワシャと髪の毛をふきながら冷蔵庫からビールを出して一気に飲みだす姿はおじさんだ。

「何笑ってんだ?」

「んっ?風呂上がりにビールっておじさんだなって」

「はぁ???」

私の言葉にゲンさんが嫌な顔をして睨んでくる。
50歳を過ぎているのに、おじさんと呼ばれるのは嫌らしい。

「そんな事言うと追い出すぞ!!」

「うそっ!うそうそ!!おじさんなんて思ってません!!」

「今更遅い!!」

慌てて否定しても不貞腐れてしまったゲンさんは、それだけ言い残して隣の部屋に入っていった。
ひとり残された私はどうしたらいいのか分からずあたふたする。
それでも、おじさんと呼ばれたぐらいであんなに怒らなくてもと開き直りかけた時、ゲンさんの呼ぶ声が聞こえた。
ゲンさんが入って行ったドアを開けると、そこは寝室のようで大きなベッドがひとつあるだけだった。
その中に入って寝る体制になっているゲンさんは毛布を上げた。

「さっさと来い!!寝るぞ!!」

それは、ベッドに入ってこいということで……さすがに一緒に寝るのはと躊躇した。



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