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光を求めて
第7章 忌まわしい過去

「今でも心配だ。変な男に騙されて酷い事されないかとな。けどやめろと言って止めないお前に俺がしてやれることは……変な男かどうかを見極める事だと気がついた。俺の手の届くところにいれば助けてやれるとな」

「……ごめんなさい」

私の言葉に、んっ?と顔を傾けた。
そんなゲンさんにまたしても抱き付いて甘える。

「ゲンさんは良いパパだよ。本当の父よりパパらしい。今はそれなりの関係でいるけど、こんなに私の事を心配してくれるのはゲンさんだけだよっ」

「そんな事はないさ。ちゃんと心配してくれてるよ。それを表に出す人と出さない人の差、それだけだ」

「でもっ」

「最後は彩羽の好きにさせてくれただろう?婚約もなくなって一人暮らしも許してくれた。本当に会社の事しか考えないような父親なら無理やりにでも結婚させられただろう?」

ゲンさんの言う通り、私の結婚話はなくなった。
卒業と同時に結婚が決まっていた私は、何度も嫌だと両親に直談判した。
それでも聞き入れてくれない両親に最後の抵抗を試みた。
あれは冬休みに入ってすぐの頃……


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