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光を求めて
第7章 忌まわしい過去
目が覚めると、そこは病院だった。
心配そうに私を見つめる両親に、死ねなかったのかと絶望する。
だって、死ねなければこれから先も両親の操り人形で自由はなく、ただ家と家とを繋ぐ道具としてあの男の元に嫁ぐしか未来はない。

「死に……たかった」

ベッドの上で最初につぶやいたのはそんな言葉だった。
その一言に母は泣き出し、父は……あまり記憶にない。
母と私を残して出て行ってしまった父に関心さえなかった。
父が私に興味がないように、私も父には興味がない。
何をしようと私にはどうでもよかった。
それからしばらくは入院生活が続いた。
精神科医のお医者様と話すように言われても貝のように口を噤んだ。


何も見えない。


何も聞かない。


何も話さない。


死ねないのなら心を殺してしまえばいいと心を閉ざし、ただボーっと過ごすしていた。
そんな時、父とふたりっきりになる機会ができた。
久しぶりに見る父は少しやつれて疲れているように見える。


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