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光を求めて
第7章 忌まわしい過去

「大事に思ってるならどうしてあんなことするの?私の気持ち無視して許したの?」

「あんなこと??何だそれは?」

「何って、クリスマスの夜、あの男と泊まること許したでしょう?部屋もお父様が用意して、子供を早く作れって!私は何度も言ったよ、結婚はしたくないって。それなのに……私の気持ちなんて無視して子供を作らせようって、道具以外に見てないじゃない」

父は私の言葉を聞いて驚いたように目を見開いていた。

「私は人でいたい。自分が好きになった人と結婚したい」

好きな人ができるかなんて分からない。
雅也に裏切られて人を信じられなくなった私が誰かを愛せるなんて自信がない。
だけど、両親に……家で結びついただけの結婚だけはしたくはなかった。

「彩羽、部屋を用意したのが私だとあの男が言ったのか?子供を早く作って欲しいと私が言ったとあの男がいったのか?」

父の言葉に頷くと、父は携帯を取り出しどこかに電話をかけはじめた。
相手がなかなか出ないのか父はイライラし始め、窓に映る表情は今まで見たことがないほど怒っていた。
誰に対して怒っているのか分からない。
だけど、電話の話で誰に対しての怒りなのかわかった。


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