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光を求めて
第8章 知らないこと

「今日は手伝ってくれてありがとう。一緒にいた彼氏はよかったのかな?」

雅也と一緒だったところを見られていたのを思い出し、さっきもどう説明したらいいから悩んだばかりだった。

「えっと……彼は幼馴染なんです……近くで仕事があったらしくて」

「じゃあ、彼氏じゃないんだ」

「はい」

田所さんに言われると心がチクッと痛んだ。
もちろん雅也の事を彼氏とは思ってはいないし、今更どうなりたいとも思っていない。
だけど、面等向かって違うと言われると寂しかった。

「幼馴染って言うことは、東間さんの幼いころも知っているということなんだ」

「そうですね。彼のお父さまと私の父が学生の頃の知り合いでしたので幼い頃から知っています」

「そうか、東間さんの幼い頃か、かわいかったんだろうね」

いつもは仕事の話しかしない田所さんの言葉に驚き、恥ずかしくて顔が熱くなる。

「これもセクハラかな?」

はははっと笑い、ごめんねと謝ってきた。
こんなことぐらいでセクハラとは思わないのに、田所さんは気にしているみたいだった。


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