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光を求めて
第9章 昔のように

「母さん、そんなに力強く抱きしめたら彩羽がつぶれてしまうよ。彩羽は逃げないから開放してあげてよ」

雅也がおば様の肩に手を置いて告げると、おば様の腕が緩んで楽に呼吸ができるようになった。
とりあえず座るように言われ、おば様とふたりで丸い椅子に座り対面した。

「彩羽ちゃん。元気だった?」

「はい。おば様は?」

「私は元気よ」

無理に笑顔をつくるおば様に私の方が悲しくなる。
辛いなら辛いと言えばいいのに、雅也と同じで弱音を吐こうとはしない。

「おば様、私、何も知らなくて……雅也に聞くまで会社の事とか。おじ様の具合も悪いって聞いてたんだけど中々お見舞いにこれなくて、来るのが遅くなってしまってごめんなさい」

今まで不義理をしていたことを謝ると、おば様は静かに首を横に振った。

「そんなことはないわ。彩羽ちゃんが来てくれただけでうれしいわ。もう二度と彩羽ちゃんと会えないと思ってたから……会いに来てくれてうれしい」

おば様は膝の上に置いている私の手を取り優しく撫で始めた。
その手は少し皺が増えたように思える。


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