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光を求めて
第9章 昔のように
父の言葉におば様は静かに涙を流し始めた。
高校時代から仲が良かった父とおじ様。
大人になっても変わることのなかった関係が、私と雅也の事でぷつりと切れてしまった。
あんなに仲が良く家族ぐるみでつきあっていたのに、それがあの日を境に消えてなくなってしまった責任を感じた時もあった。
それが皮肉にもおじ様が倒れた事に寄って縁は手繰り寄せられ、また結ばれようとしていた。

「そうですよ、おじ様。やっと仲直りできるチャンスなんですよ。寝ててそれを逃すんですか?」

父の隣に立ち、おじ様に話しかける。
聞こえているか分からない。
だけど私や父の声が届いて目を覚ましてくれると信じて声をかけ続けた。

「融通の利かない父から会いに来たんですよ。こんな珍しい場面見逃すんですか?あとで後悔しても知りませんよ」

「お前っ!!融通が利かないって」

「融通利かないじゃないですか?頑固だし怒ると怖いし……散々泣かされてきましたからね」

ここぞとばかりに嫌味たっぷりに言葉にすると、父は何かを言いたそうにして口を噤んだ。
私の言った言葉に思い当たる節があるから言い返せない、それを分かっていて言葉にした。



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