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光を求めて
第10章 本当の気持ち
それは、雅也が戻って来てから自然とできた習慣だった。
おじ様が亡くなって一週間、おば様も落ちついたからと戻って来てくれた雅也。
少しやつれた感じがして心配になったけど、話してみるといつもと変わらずホッとした。
だけど普段と変わらないのは日中だけで、夜になると色々と考えて眠れなくなっていたことに気がついてあげられなかった。
それは秋だというのに寝苦しかった夜、喉が渇いた私は水を飲みたくて寝室の扉を開けた。
明かりが灯ってない暗闇でも、窓から差し込む月明かりでソファーに座っている雅也を確認するのは容易だった。
TVもつけてない静かな部屋で、雅也は膝をかかえて小さくなり、私が来たことにも気が付かなかった。
声をかけると力なく笑う。
どうしたの?と聞いても何でもないよと寂しい笑顔を見せるだけで、辛い気持ちを言葉にしてくれることなかった。
言葉にしなくても雅也の瞳をみていると悲しんでいることなんて簡単に分かってしまう。
無理に笑おうとする雅也があまりにも痛々しくて、思わず抱きしめていた。


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