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光を求めて
第10章 本当の気持ち
まじめな話をしていのにゲンさんと清香姉さんの言い合いで雰囲気が一変する。
笑い転げるみんなと一緒に笑っていると、清香姉さんが私を抱きしめてくれた。
急なことに驚いてると、頭の上から優しい声が降ってくる。

「信じることは良い事よ。どんなに裏切られて傷ついても信じることをやめたら人間はおしまい。彩羽ちゃんがもう一度信じたいって思ってくれて私はうれしい。この恋がうまくいくといいね。そして彩羽ちゃんの笑顔が続くことを私は祈ってる」

清香姉さんの言葉に目頭が熱くなる。
ゲンさんだけじゃなくて、清香姉さんも高橋さんも私の事を心配してくれているのがヒシヒシと伝わってくる。
こんな素敵な仲間に出会えて私は幸せだと思う。
あの時は死にたいほど辛くてどん底だったけど、あれがなければゲンさんや清香姉さんたちと出会うことはなかった。
そう思うと経験した辛さは無駄ではなかったと思えてくる。

「清香姉さん……ありがとうございます。みんなに会えてよかったです」

「もう、彩羽ちゃんかわいすぎ!!――よし!!今日は飲むわよ~~これからの彩羽ちゃんの明るい未来に乾杯しよう!!」

次から次へと雰囲気を変えてくれる清香姉さんに振り回されながらみんなで乾杯をすることになった。
ゲンさんは仕方がないなと言って早い時間なのにお店を締めて貸し切りにしてくれた。
そのゲンさんもいつの間にか笑顔で私と向き合ってくれる。


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