この作品は18歳未満閲覧禁止です
- 小
- 中
- 大
- テキストサイズ
光を求めて
第11章 幸せになりたくて
「今週は色々助かったよ。時間があるならお礼に飲みにでも行きたいんだけど、どうかな?」
いつものように大量の仕事の山を押し付けられた私は、この3日間それにかかりっきりだった。
何も考えたくない私には好都合で、一心不乱に仕事をして何も考えずにすんだ。
そしていつものようにジュース1本だと思っていたのに、初めて田所さんから誘われ驚きを隠せない。
「予定があったらいいんだ。上司と言っても俺は男だし……彼氏に悪いよな」
少し残念そうにする田所さんに慌てて返事をする。
「いえ……彼氏はいませんから」
「そう??よかった。じゃあ、行こうか」
「あっ、はい。ありがとうございます。」
会社の人と関わらないようにしている私は、会社の人と飲みに行くのは初めてだった。
もちろん、忘年会、慰労気などの会社の行事の飲み会には参加してもプライベートで飲みに行った事はない。
入社したての頃は部署内での飲み会に誘われることもあったけど、いつも断っているとそれもなくなった。
関わりたくないから誘われなくてほっとしてた。