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光を求めて
第12章 甘い言葉

「そうだな……私の学生時代か」

父は隣の席の椅子に座って遠い日を思い出すかのように話してくれた。

「名城家を継ぐことは決まっていたからな。だから道を外れないよう、名城家の名を汚さぬよう、そればかりを考えていた。友達と遊ぶこともせず……違うな。友達を作ることもなく、作ったとしても名城家に有利になるような相手だけと交友関係を築いていたな」

私も兄も名城家の恥になることはするなと散々言われ続け、息苦しかった学生時代を思い出す。
それでも小学校の時は友達はいたし、それなりの学校生活を送ってきた。
それを思うと、父の学生時代を聞いてどんなに寂しいものなのかと考える。

「寂しくはなかったんですか?」

「それが当たり前だと思っていた。それが名城家を継ぐ者だと教えられて育ったからな。だから疑いもしなかった。そんな中であいつらと出会った。お前も知っての通り須藤家もそれなりの名家で私がつきあうのは必然だ。だけど、もうひとりの男は違った。1つ下だったんだがな、地位も名誉もなにもない普通の男だった。本来なら交わらない人種のはずなんだが、須藤とその男が馬鹿騒ぎをするのをみているうちに自然と受け入れていた……性格もバラバラなのに妙に気があって何かあれば集まってはバカをした」

頬を緩ませ遠い眼をする。


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