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光を求めて
第2章 もう一度信じたくて
「隆司くんは?」
「あいつは帰ったよ。彩羽ちゃんによろしくって」
「そうなんだ。ここは允くんの家?」
さっきトイレに行った時にワンルームなのは分かった。
男の部屋なのに整理整頓されていてきれにしている。
「そうだよ。さすがにあのままカラオケルームってのも嫌だから車に乗せて帰ってきたんだ」
「……飲酒運転」
「意外と細かい事気にするね。でも大丈夫。カラオケBOXの店員に送ってもらったから。流石に飲酒で捕まりたくないしね」
悪戯っぽく笑う歯からは八重歯が見えて可愛いと思い、一夜だけの関係ではなくもっと一緒にいたいと思った。
「あのねっ、えっと……私、行くところなくて」
「それねっ!行くところないんだったら好きなだけここにいればいいよ。そのために連れて帰ってきたんだし」
「本当?」
うれしくて飛び起きると、笑う允くんにキスをされた。
「ああ、彩羽の事気にいっちゃった。だから好きなだけ居ていいよ」
その一言で允くんとの同棲生活が始まった。
お金もない私は允くんの食事をつくり、部屋の掃除をして少しでも役に立つことを率先しようと決めた。
そして夜になるとSEXをして充実した毎日を過ごした。
隆司くんが来る事もたまにはあるけど、ほとんどが允くんとふたりっきりで恋人の様に過ごしていた――