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光を求めて
第13章 生きているこそが
この男だってそうだ。
助けたことを良い事にホテルに連れ込みやることだけをやるに違いない。
その証拠に、駅を出たタクシーはいつの間にか見慣れた風景を広げ、その風景を見ればどこに向かっているのかぐらい想像は付く。
もうどうなってもいいやと投げやりな私は、この男に抱かれる覚悟をしてシートに身体を預けた。
今まで散々知らない男たちとSEXしてきたのだからひとり増えたところで変わりはない。
ただ、痛い事をされない事を祈るだけだった。
だけどタクシーはラブホ街を通り過ぎある場所に停まった。
そのビルを良く知っている私は、自分から降りることができなかった。

「さっさと来い!!」

私の腕を取った男は強引にタクシーから引きずり降ろし、そのままエレベーターに乗った。
押した階も私が良く知っている階で、そこには他のお店は入っていない。

「あのっ……もしかして……」

「黙ってろ!!」

店の名前を聞こうとして怒鳴られ委縮してしまう。
だけど今はそこに行きたくない。
私が死にたがっていたことを一番知られたくない相手だからだ。
エレベーターの中から意地でも出ないと踏ん張っても男の人の力には勝てなくて引きずり降ろされた。
そして……


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