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光を求めて
第14章 制裁

「ほらっほらっほらっ。写真があるって認めただろう?ちゃんとスマホに証拠写真が入ってるんだ。見れば分かる、なぁ?俺の言う事が真実だったろう?」

勝誇った顔をする田所さんにイラッとする。
言葉尻だけを取って逃げようとする田所さんに流石に怒りが湧く。

「田所さんと関係を持ったことは認めます。けど、それは奥さんと離婚するって話だったからじゃないですか。それなのに、子供ができたって、お前とは遊びだったって。そんな事言われて関係を続けるはずがない。もう二度と関わりたくないのに会社ではベタベタ触ってくる、会社帰りにホテルに行こうって……それを断ると外でって……私の事、何だと思ってるんですか」

「はっ?尻軽女の癖に俺を陥れ入れようと嘘をつくな。あの写真を見せれば誰だって俺の言う事を信じるさ。誰もおま――」

「ごちゃごちゃうるせ~んだよ。それより何だ?さっきから聞いてれば地位がどうとかしょうもない事言いやがって。俺はな、地位や権力で相手をねじ伏せる輩が一番嫌いなんだよ。あ゛?分かってのか?」

さっきまで威勢の良かった田所さんは、男の凄みに言葉を失い青ざめていく。

「ちっ!面倒くせ~な……あとは警察で言いたいことは言ってくれ」

呆れ果てた男は、ポケットからスマホを取り出しタップし始めた。

「待ってください!!警察だけは止めてください」

警察沙汰にだけはしたくなくて慌てて男の手を止めると、男は訝し気に私を見た。


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