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光を求めて
第14章 制裁
今更ながら、この店は常連さんで成り立っていると言って良い程、良く集まっている。
それもゲンさんが認めた人たちばかりで悪い人はいない。
もちろん昔はヤンチャだったという話は良く聞いても、今は人の良いおじさん、おばさん……お姉さんたちばかり。
そんな中に優さんも入っているということはゲンさんに気に入られたひとりなんだろう。
ゲンさんの娘だと知らずに2回も助けてくれたのだから悪い人じゃないと、また信用しようとしている私がいた。
店が閉まり、今日も泊まることにした私はゲンさんと交互にシャワーを浴びてホッとココアを飲んで一息つく。
ゲンさんのホットココアは優しい味がして、これを飲むと良い感じで眠れる。

「優に聞いたぞ?また変なのにからまれてたらしいな?」

シャワーから戻ったゲンさんはタオルで濡れた髪の毛を拭きながら険しい顔で口を開いた。
いつの間に話したんだと思いながら下を向くと、わざとらしく大きな溜息を付く。

「彩羽は隙があるんだよ。人を信用するわ、隙だらけだわ……取り返しのつかなくなる前に自覚しろ!」

近づいてきたゲンさんにデコピンをされて額がヒリヒリとする。
だけど、こうやって怒ってくれるのも愛情だと分かっている。


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