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光を求めて
第14章 制裁
それは、あれから田所さんは私と接点を持とうとはしなかったから。
挨拶さえしてこないし、今まで私に頼んでいた仕事も自分でこなすか、他の女子社員に手伝ってもらうようになり私には声さえかけてこない。
今まで田所さんの仕事は全て私が引き受けていたから他の女子社員から変な目で見られ、噂されているのは知っていたけど関係ないと気にもしなかった。
仕事を押し付けられなくなり定時で上がれる日も多くなり、何か習い事でもしようかと自分を磨く努力をしようと思い始めていた時だった。

「東間さん、よかったらごはんでも行きませんか?」

帰ろうとエレベータのボタンを押して待っていると、同じ部署の峰岸さんが声をかけきた。
初めての誘いで驚いていると、周りを確認して耳元に顔を寄せる。

「あのっ……田所さんの事で少し相談があって」

言いにくそうに口するその表情は曇っていた。
そして、最近の田所さんの仕事を押し付けられているのは彼女で、相談の内容もなんとなくわかった。
会社では話しづらいと思い、彼女の友達がやっているという隠れ家的イタリアンで話を聞くことにした。
こじんまりとしていて店内に流れるBGMが程良い音量で流れていた。
一番奥の静かな場所に通され、彼女のおすすめの料理を頼み、話しやすいように少しアルコールを入れた。


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