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光を求めて
第14章 制裁
それから警察に行き、今回の事件の事を全て話した。
男遊びの事も言わないといけないと思って口を開いた時、警察の人はこう言った。

『過去は過去。今のキミを見ているとそれを説明する必要はない』

その言葉の意味が分からず、言われた事だけに答えて簡単な事情聴取が終わり、最後に気になっていたことを聞いた。

「田所さんを殴ったゲンさんは傷害罪とかになるんですか?」

ゲンさんが田所さんを殴ったのは一度だけではない。
無抵抗な彼を何度も何度も蹴っていたのは大勢の人が見ていたから言い逃れもできない。

「キミが気にすることはない。私が上手くやってやるさ。それにしても、あいつは昔っから血気が多い奴だったからなぁ~何度俺に殴られた事か……年をとっても変わらんのは何でかね」

警察の人は優しい笑みをこぼしながらポンポンと頭を叩いてゲンさんの所まで送ってくれた。

「ゲン!お前の大事な娘を拘束して悪かったな」

警察の人がゲンさんに声をかけると、驚いた顔をして駆け寄ってくる。

「どうして、おやっさんが??」

「この子の名前を聞いたからな。お前が可愛がっている子なら俺が出るべきだろう?前みたいにもみ消しは出来ないが穏便に話しを進めることは出来る。昔の事をほじくりかえすこともないさ。それと、お前の件も上手く処理してやるから心配するな」

おやっさんは、じゃあまたなと言って戻って行った。
そして、私はゲンさんと歩いて帰ることにした。


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