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光を求めて
第14章 制裁
優さんと峰岸さんの事を聞けば、優さんは早い時間に帰され、峰岸さんはご両親が迎えにこられて帰ったと教えてくれた。

「あの警察の人、おやっさん?ゲンさんの知り合いだったの?私の事知ってるみたいだったけど」

「おやっさんな。昔色々と世話になってな。その縁で今でも交流はあるんだ。お前の事は……いつだったか、廃ビルに連れ込まれ乱暴されそうになった時があっただろう。その時に電話した相手がおやっさんだ。あの時は彩羽の名前が世に出ることはなかっただろう。全ておやっさんの力だよ」

ゲンさんの言葉で当時の事を思い出す。
電話でゲンさんがおやっさんと呼んでいたのも覚えている。
あの時の人がおやっさんなら、私の男遊びも把握済みということになる。

「もう定年退職はしているが相談役かなんかで残ってるんだ。警察内でも発言権は健在だから今回の事もかなり手を回してくれるだろうよ。それにしてもお前は……この前無茶はするなと言ったばかりだろうが」

ゴツンと拳が頭の上に落ちてきた。
痛くて涙目になると、優さんが通りかからなければそれ以上の事をされててもおかしくはなかったんだと叱られた。
分かってるけど許せなかった。
私は良いとしても、普通の峰岸さんに酷い事する田所さんが許せなかった。

「私は良いとしてってダメに決まってるだろうが!もっと自分を大切にしろ!!」

言い捨てて歩き出したゲンさんに走って追ついて横に並んだ。


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