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光を求めて
第15章 友達
田所さんがいなくなった会社は平和で、それ以上に仲間意識が高まったのか雰囲気は以前より良くなっている感じがした。
今まで話さなかった人も話しかけてくれるようになったし、私も社内で笑うことが多くなった。
仕事終わりにみんなと少し世間話をして帰ろうと会社を出ると、会社前のガードレールの所に優さんが座っていた。
その姿を見て、一瞬雅也かと思ってドキッとした。
「何驚いてんだ」
足を止めて放心している私を見て優さんは笑い、初めて笑う顔を見てドキドキする。
いつも不愛想で怖いイメージの人が笑うと、それだけで嬉しくなる。
「あれから会社はどうだ?問題ないか?」
「あっ、はい。あの人は、次の日付けで退職になりました。私たちもお咎めなしです」
次の日会社に行くと、田所さんは一身上の都合で退職したという報告が社内に回り、会社近くで繰り広げられた騒動と田所さんのセクハラに気がついていた人たちは説明がなくても辞めた理由を理解していた。
そして峰岸さんが上野さんに報告したものだから部内で話題に上り盛り上がる。
だけだ、緘口令が敷かれて表立って私の名前が出ることはなかった。
それは私と名城家を守るために父が下した決断。
今まで話さなかった人も話しかけてくれるようになったし、私も社内で笑うことが多くなった。
仕事終わりにみんなと少し世間話をして帰ろうと会社を出ると、会社前のガードレールの所に優さんが座っていた。
その姿を見て、一瞬雅也かと思ってドキッとした。
「何驚いてんだ」
足を止めて放心している私を見て優さんは笑い、初めて笑う顔を見てドキドキする。
いつも不愛想で怖いイメージの人が笑うと、それだけで嬉しくなる。
「あれから会社はどうだ?問題ないか?」
「あっ、はい。あの人は、次の日付けで退職になりました。私たちもお咎めなしです」
次の日会社に行くと、田所さんは一身上の都合で退職したという報告が社内に回り、会社近くで繰り広げられた騒動と田所さんのセクハラに気がついていた人たちは説明がなくても辞めた理由を理解していた。
そして峰岸さんが上野さんに報告したものだから部内で話題に上り盛り上がる。
だけだ、緘口令が敷かれて表立って私の名前が出ることはなかった。
それは私と名城家を守るために父が下した決断。