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光を求めて
第16章 初デート
「嫌だね~~」
「「「「はぁぁぁ????」」」」」
店内にいた全ての人が同じ言葉を発した。
それにほっとしているのは、きっと私だけだ。
「どうしてよっ!良い女だって言ってくれたじゃない」
「言ったな」
笑う優さんに清香姉さんはすごい剣幕で突き詰める。
「だったらいいじゃない。年もそんなに離れていないし私と優さんなら上手くいくと思うわよ!!」
「お前なぁ……俺が言った言葉は一般論だろうが。それに好きとは言ってない。好きでもない女とつきあうきもないしな。清香姉さんだってそうだろう?寂しいからって手短な男に行くなって。――そう思いますよね。ゲンさんも」
「えっ???俺かっ???まぁ、そうだな……」
いきなり話をフラれたゲンさんは困惑しながら、一度私を見てからしどろもどろで答えていた。
そして暗かった店内の雰囲気も一気に変わり、普段と変わらなくなっていた。
だけど私の心は晴れることなかった。
それは優さんの言葉が心にひっかかっていたから。
―――寂しいからって手短な男に行くな
それは私が言われているようで心が痛かった。