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光を求めて
第17章 恋愛初心者
「それでですね。ゲンさんに聞きたいことがあって東間さんを連れて来たんです」
にこやかに話す峰岸さんを見て止めようとすると、今度は上野さんに私の口が塞がれた。
上野さんと峰岸さんはお互いに頷き合って、峰岸さんがゲンさんと話をする。
「優さんの連絡先を教えて欲しんです」
「優のか?」
「はい。優さんと連絡が取れないって悩んでいたのでゲンさんなら知ってるんじゃないかって」
ゲンさんはちらっと私の方に目線を向けて申し訳なさそうにする。
「悪いね。俺も知らないんだ――と言うより、お前は知らないのか?」
峰岸さんの質問に答えた後、呆れたような物言いに静かに頷いた。
「はぁぁ??あれだけ飲みに行っといて連絡先も聞いてないって……どんだけ恋愛初心者なんだよ」
上野さんと峰岸さんと同じ言葉にげんなりする。
「それ!私たちも同じ言葉を言いましたよ。まぁ、そこが可愛いんですけどね。すれてないっていうか、今時ウブすぎるんですよね」
完全に子供扱いを感じながらも、ふたりの私へのイメージが現実とは違いすぎていて訂正もできない状況だった。
今更男遊びしてました、数えきれないほどのSEXをしてましたとは言えないし、言って嫌われたくはなかった。